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お知らせ

2012年7月3日火曜日

ポスト新長期規制とNOx還元添加剤アドブルーって何?

今回はアドブルーに関して、背景や品質、よくある質問などについて紹介致します。

(1)背景
昨今の世界的な環境意識の高まりから、自動車排ガス規制も順次強化されています。
国土交通省は、大型ディーゼル車に関して、特に窒素酸化物(NOx)と粒子状物質(PM)の更なる低減のため、『ポスト新長期規制』を制定し、2010年10月から適応が開始されました。
この規制に対応するために、各自動車メーカーの新型車種には、『尿素SCRシステム+DPF』といった排ガス後処理装置をつけることで、NOxとPMを削減しています。
アドブルーは、排ガスからNOxを低減するための『尿素SCRシステム』で使用されます。
図1 大型ディーゼル車における排ガス規制の推移
(国土交通省様資料を参照)


(2)品質
アドブルーの品質規格は、ISO 22241-1やJIS K2247-1に標準化され、尿素濃度の他、不純物に対して厳しい規格が設けられています。
表1 アドブルーの規格


(3)その他(よくある質問など)
①保証期間
アドブルーは容器を密閉し、直射日光を避け、室温で換気の良い場所に保管してください。
アドブルーは比較的安定な物質です。使用期限は製造後1年です。

②凍結温度
-11℃で凍結が始まります。冬場の保管はご注意ください。

③比重(密度)
アドブルーの比重は1.09です(1000リットルで1090kgに相当)。
引き取り単位は容量で、容量での販売となります。

④材質
上記のように不純物に対して厳しい規格が設けられておりますので、使用材質にはご注意ください。

表2 使用材質について

今後とも弊社のアドブルーをご愛用頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。

2012年6月26日火曜日

プレディッピングで乳房炎を防除しよう!

徳島県の畜産研究所様の畜産研究ニュースの中に、プレディッピングの効果に関する研究があります。
プレディッピングの実施により、生乳中の体細胞数が減少するなど、衛生対策に有効であることが紹介されています。
プレ・ポスト兼用のディッピング剤、『シルキーディップ』をぜひお使いください。

(徳島県 畜産研究所様 畜産研究ニュースより)


2012年5月24日木曜日

乳房炎の予防対策!シルキーディップの殺菌原理

シルキーディップは有効ヨウ素を低く抑えた無駄のない設計。遊離ヨウ素により高い殺菌力を発揮する新しいコンセプトのディッピング剤です。

(1)遊離ヨウ素とは
シルキーディップには界面活性剤が添加されています。界面活性剤の中にヨウ素が取り込まれた状態のものをヨウ素複合体といいます。このヨウ素複合体から二原子ヨウ素が離れて、水中に溶出してきたものを遊離ヨウ素といいます。
殺菌作用で遊離ヨウ素は消費されますが、ヨウ素複合体から次々に生まれてきます。

(2)遊離ヨウ素と有効ヨウ素との違い
シルキーディップを含むヨウ素製剤中には、いろいろな化学形態でヨウ素化合物が存在しています。その中でヨウ素(I)としての特性を示すヨウ素量を化学的に求め、有効ヨウ素量としています。
ヨウ素製剤中にはヨウ素化合物としてヨウ化物、ヨウ素酸塩、ヨウ素複合体、二原子ヨウ素(遊離ヨウ素)などの化学種が存在していますが、この中でヨウ素としての特性を示すヨウ素複合体中のヨウ素や遊離ヨウ素の総量が有効ヨウ素となります。
ただし直接殺菌に関与するのは、有効ヨウ素のうち遊離ヨウ素となったものです。

(3)遊離ヨウ素の殺菌作用
ヨウ素製剤の殺菌作用はヨウ素製剤中に発生した遊離ヨウ素が細菌表面の膜タンパクと反応し、細菌やウイルスを死滅させると考えられています。
下図のようにヨウ素製剤中の遊離ヨウ素が細菌等と反応し、破壊します。消費された遊離ヨウ素は連続的に補給されてきます。


(4)有効ヨウ素濃度が高いと殺菌作用は高いの
有効ヨウ素濃度が高いほど遊離ヨウ素が多く発生するという事ではありません。例えば、ヨウ素系殺菌消毒剤ポピドンヨード液(原液の有効ヨウ素濃度0.7%)では、有効ヨウ素濃度0.01%に希釈した液で遊離ヨウ素濃度が最大となる事が報告されています。有効ヨウ素濃度を高くすれば、より多くの遊離ヨウ素が発生し殺菌効果が増すということではありません。
シルキーディップは有効ヨウ素濃度0.15%ながら、高濃度ヨウ素製剤と同等の遊離ヨウ素濃度を持っていますので安心してお使いください。

2012年5月2日水曜日

イチゴとトマトと硫酸マグ肥料

イチゴ(チップバーンの対策)
イチゴの障害のひとつで「チップバーン」と一般的に呼ばれている病気があります。学術名はカルシウム欠乏症で、葉緑の一部が褐色となり枯死し、葉が盛り上がりよじれる状態になります。症状は虫害のように見えますが、原因はカルシウムの欠乏、高温や乾燥、肥料の過剰施肥で起こるとされています。チップバーンの一般的な対策として、カルシウム剤の葉面散布が推奨されていますが、劇的な効果は望めないと云われています。
そこで、チップバーンを発生させにくい状態をつくるためにマグネシウム(苦土)が重要な役割を担います。マグネシウムが間接的にカルシウムの吸収を助けるのです。
マグネシウムがリン酸の吸収を助けることはよく知られています(2/10投稿「植物とマグネシウム(その2)」参照)。リン酸は植物の生長に重要な役割を果たし、特に根・茎・葉を元気にすると云われています。カルシウムというミネラルは元来植物に吸収されにくい形態をとっているため、根や葉に元気がない植物はさらにその吸収を遅らせてしまいます。要するに、マグネシウムを与えることで効率良く吸収されたリン酸の働きにより根や葉を元気にし、カルシウムの吸収を促進させているのです。

マグネシウムとリン酸とカルシウムのトライアングルがうまく働くことで、チップバーンを効果的に予防することが期待されます。マグネシウム剤としては中性で水溶性の硫酸マグネシウムが望ましく、葉面散布や灌水で与えます。
ただし、マグネシウムを過剰に施肥すると、逆にカルシウムの吸収を阻害するという報告例もあることから、様子を確認しながらマグネシウムを少しずつ施肥することを推奨します。

<写真:イチゴのチップバーン症状>


トマト(マグネシウム欠乏症の対策)
トマトの葉の葉脈間が黄色に変色してきた場合、マグネシウム欠乏症が疑われます。これは「クロロシス」と呼ばれる病気で、やがて枯死してしまいます。一般的に果実の肥大最盛期に下葉の部分から症状が現われ、中葉の位置まで拡大してくると果実の収量に大きな影響を与えると云われています。

マグネシウムは葉緑素を構成する元素であります(1/31投稿「植物とマグネシウム(その1)参照」)。そのマグネシウム分が欠乏することで、葉の緑色が薄れ黄色へと変色します。マグネシウム欠乏症になる主な原因は、窒素やカリの栄養過剰や酸性土壌によるマグネシウムの吸収阻害と云われています。
対策としまして硫酸マグネシウムの葉面散布や土壌中に少ない場合はマグネシウムを施肥します。pHが高い場合は硫酸マグネシウムが望ましいとされています。またカルシウムが過剰の場合はマグネシウムの吸収を阻害するため、土壌中のカルシウム量の確認を行うことを推奨します。

<写真:トマトのマグネシウム欠乏症>

2012年4月12日木曜日

シルキーディップは無駄のない設計。やさしい設計。

シルキーディップは無駄のない設計。やさしい設計。

1.シルキーディップは有効ヨウ素を低く抑えた無駄のない設計。遊離ヨウ素により高い殺菌力を発揮する新しいコンセプトのディッピング剤です。

2.肌に浸透する着色料も無添加。健康的な乳頭の実現を一番に考えたやさしい設計です。

3.殺菌成分であるヨウ素は水に溶けず、アルコールによく溶けるため、多くのディッピング剤では皮膚を乾燥させてしまうアルコールが使用されています。
シルキーディップは化粧品にも使用される保湿性の高い乳化剤を使用しヨウ素を溶かすユニークな方法に着目しました。高い保湿力が乳頭の肌荒れを防止。
シルクのように柔らかですべすべした乳頭を実現します。

2012年3月15日木曜日

アクラム 半導体製造用のダイシング用添加剤

 
AQRUM used for dicing process

AQRUM is an inorganic additive used for dicing during the semiconductor production.
Dicing requires semiconductor wafers (especially those of large diameter) to be exposed to cutting water (ultra pure water) for a long time and a small amount of aluminum ion elutes from the cutting surface of wafers. A surfactant is used as a dicing additive to minimize this elution problem.
AQRUM is the inorganic dicing additive developed under the new concept of utilizing ionization to solve such problem of aluminum ion elution from semiconductor wafers during dicing.
Conventional organic surfactants need waste water treatment after dicing. AQRUM, which is inorganic, can eliminate waste water treatment. AQRUM is truly an environmentally friendly additive.
Available in a 10 liter pure bottle.

アクラムとは・・・
半導体製造用途に向けて開発した、新発想のダイシング用添加剤

1)背景
半導体ウェハーのダイシングでは、特に大型ウェハーにおいて、超純水中で長時間のダイシングを必要とし、半導体ウェハーの切断部よりアルミニウムイオンが微量に溶出する問題があります。その改善のため、従来は、界面活性剤などがダイシング用添加剤として使用されています。
2)特長
アクラムは、従来発想でなく、新しい発想より開発した無機系のダイシング用添加剤です。
イオン化傾向を利用することにより、ダイシング時に、半導体のウェハーからアルミニウムイオンが溶出する問題を解決しました。従来にない、新発想のダイシング用添加剤の誕生です。
3)環境への配慮
従来のダイシング用添加剤は、界面活性剤などの有機系のため、ダイシング後に排水処理が必要でした。アクラムは、非有機系のため排水処理が不要です。環境にも配慮した、優れた添加剤です。
Decoration corrugated cardboard    The container uses a pure bottle
外装:ダンボール箱           容器:ピュアボトル使用
NET:10kg
 

2012年2月15日水曜日

植物とマグネシウム(その3)

今回は酵素に対するマグネシウムの働きについてお話します。

植物は光合成により二酸化炭素から酸素を造り出しますが、酸素を吸って二酸化炭素を排出する、いわゆる「呼吸」も行っています。
また、酸素を必要とする生物には「クエン酸回路(TCA回路)」と呼ばれる好機的代謝のサイクル反応を行っています。

生物は糖質や脂肪酸を代謝することでエネルギーを得ていますが、その解糖反応やその後のクエン回路反応では多くの酵素の働きにより、様々な生成物が合成されています。

酵素というのは生物の体内で様々な生合成反応を進める上でなくてはならない触媒的存在であります。数千種類存在する酵素ですが、そのうちマグネシウムやカルシウム、マンガンなどの金属元素が存在しないと活性化しない酵素が数多く存在します。
中でもマグネシウムが活性化させる酵素は人体の場合、200~300種類あり最も多いと云われています。
代表的なもので、グルコースの解糖反応で使用される「ヘキソキナーゼ」と呼ばれる酵素がありますが、この酵素はマグネシウムがないと活性化しません。


植物が成長していく上で葉や根、作物の原料となる窒素やりん酸などが重要と思われがちですが、エネルギーを造り出し代謝サイクルを循環していくための酵素の働き、その酵素の活性化、すなわちマグネシウムなどの金属元素は必要不可欠な存在であると云えます。

2012年2月10日金曜日

植物とマグネシウム(その2)

前回、光合成の働きを助けるマグネシウムのお話をしましたが、
実際のところ葉に含まれるマグネシウムが葉緑素の成分として働く量は約10%です。
マグネシウムはその他にも植物に対して重要な役割を果たしています。

マグネシウムは土壌中に存在する「りん酸」の吸収を助ける働きがあるのです。

「りん酸」は三大栄養素のひとつで、植物中の核酸や酵素の構成成分であります。
植物に対して以下のような働きをもたらします。

1)作物の生長を助ける
2)発芽力の促進
3)根、茎、葉の数を増やす
4)作物の収量を増やす

しかし、りん酸は遅効性の栄養源でじっくり効いてくる肥料です。
さらに植物の吸収する量は施肥した量の約10%と云われています。

そこで、マグネシウムがりん酸を吸収させやすくする橋渡しの役割を果たします。

また、この他にも苦土が植物に吸収されると、根から発生する根酸(クエン酸)の量が増え、
りん酸の吸収を助けるといった報告例もあります。

このようにマグネシウムがりん酸の吸収を助けるわけですが、
苦土を多く施肥するとりん酸がより多く吸収されるということはなく、逆にカルシウムやカリウムの吸収を阻害し植物に対して悪影響を及ぼします。
何事もバランスが重要とということです。

次回は植物内酵素の活性化に及ぼすマグネシウムの働きについてお話します。

2012年1月31日火曜日

植物とマグネシウム(その1)

作物肥料の3大栄養素は窒素(N)、リン酸(PO4)、カリウム(K2O)ですが、その次に重要とされる栄養素のひとつとしてマグネシウム(MgO)が挙げられます。

マグネシウムは植物に対する様々な働きがありますが、本日は植物の“葉緑素”に対する効果を説明します。

葉緑素は光合成の機構において光エネルギーを吸収する働きがあり、化学名は「クロロフィル」と呼ばれています。クロロフィルは植物や藻類など品種により多少異なる構造物のものが数種類ありますが、基本の分子式はC55H72O5N4Mgとされています。また、構造式は以下の図となります。


分子式、構造式を見てもわかるように、葉緑素の構造の一部、中心を担っているのがマグネシウムとなります。

また、葉緑素はその名のとおり植物の“緑色”の素となるもので、マグネシウムが不足すると、葉緑素が衰え、植物の葉が黄色くなる即ち「マグネシウム欠乏症」の状態となります。
葉緑素が衰える、そして光合成が不十分な状態となると、糖やデンプンの生成に支障をきたし、果実や野菜など作物の出来に影響を及ぼします。

このようにマグネシウムは植物の葉緑素を形成する上で不可欠な物質であります。